メニューを開くっていうのは、ワクワクするものです。
メニューにも色んなタイプがあります。ぺらっと一枚テーブルの上に置いてあったり、あるいは壁に短冊がたくさん貼ってあったり、はたまた大きな黒板に書いてあるなんてのもあります。最近ではタッチパネルや、スマホのアプリでわざわざ見る、なんてのもあるようで。
その中でも、表紙があって、開いて中を見るっていうのは、少し特別な感じがします。なんだろう、俯瞰できない感じ、というのかしら。
ほう、ここは日本茶のページ、、、で、、次をめくると、、おお、お茶菓子もありますか。いやいや、やっぱり最初に戻って、、コーヒーの中から選びましょうか。あれ?お食事が最後の方にありますか!
メニューの中を行ったり来たり。にわかに感情のストーリーが立ちのぼります。入り込んでしまうのですね。
不思議なことに、何度も通っている喫茶店でさえ、毎回ページをめくってしまいます。大抵は深煎り珈琲を注文するというのに。
メニューを見ながら、なんだか、どこかに何かを忘れてきてしまったのではないだろうかと、確認するような気持ちになっているみたい。
大抵は深煎り珈琲を注文するのに。