2018年8月。
わたしは喫茶店の店員さんになりました。
珈琲がどうにも苦手でした。
苦くて、ちょっと酸っぱくて‥。
店員になりたての頃、
お客さまにおすすめはなんですか?と聞かれて
「珈琲、苦手なのでわかりません」なんて
ほんとうのことを言ってしまうような人でした。
(‥しかもその広いテーブルの反対側には
しゃちょーが座っていて、
そんな姿を見られていました。)
ある時、珈琲好きのスタッフが
苦手なわたしでも飲みやすいようにと
珈琲を淹れてくれました。
初めて美味しい珈琲を飲みました。
それ以降、
胡桃堂喫茶店のみんなが淹れてくれる珈琲は
飲めるようになりました。
顔がわかる人が作ってくれたものって
なんだかそれだけで安心します。
がぶがぶ珈琲を飲む大人への憧れは
今もずっとあるけれど、
みんなが淹れてくれた珈琲を
たまに、少しだけ飲めるようになっただけでも
うれしいです。