胡桃堂喫茶店

特集・皐月篇[令和五年]好きな小説

登場人物が覚えられない

西田悠人

小説の中に出てくる、
登場人物が覚えられない。

登場人物が多ければ、多いほど、
よくわからなくなっていく。

よくわからないので、
そっと本を閉じてしまう。。

読めなさに心は落ち着かない。


かもめ食堂は好きだと言える。

主人公が無理してない感じが
とてもいい。

登場人物も少なくて、
小説のようで、
実際にありそうな気がする。

お店の開き方が
なんだかいい。
待っていることが、特に。
待っている間も、楽しんでいる感じがする。

誰でも来ていいけど、
誰でもじゃない気がする。

知ってる人が来る感じ。
燕が巣をつくるみたいに。

西田悠人

1998年滋賀県出身・在住。
どうやら、僕は人や本、書き留めることが好きみたいです。
肩書きのいらないお話会を開いたり、各々が本を読む会を開いたり、
本を売ったり、公園で話したりしています。
約束しなくても、あの場所、あの時間に知っている誰かいると思える一人でありたいのです。
Instagramアカウント:@nisshida_yuto

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