胡桃堂喫茶店

特集・睦月篇[令和五年]思い出のケーキ

ろうそくに祈りを込めて

かぼちゃプリン

わたしの実家の決まりごとは少ない。パッと思いつく限りでこのふたつ。
年末年始に必ずやる花札大会と、誕生日ケーキにさすろうそくの本数。

小さいころから当たり前のように年齢より1本多くろうそくがささったケーキでお祝いしてもらっていた。
8歳の誕生日なら9本、9歳なら10本、10歳なら11本、といった具合いに。それがホールケーキでも、1カット分のケーキでも。
最近では、数字の形のろうそくを使い始めた。これがとっても便利。
何本も刺さなくてよくなったのでケーキが穴ぼこだらけにならずに済んでいる。

もちろんこの本数のこだわりには理由があって、来年の誕生日も迎えられますようにという願いが込められている。
もともとは両親がイスラエルで暮らしいてたときに知ったやり方で、日本に帰ってきた今でも変わらず続けている。

年齢よりも1本多くろうそくのささったケーキ。
どんなケーキでもこの条件が揃っているだけでわたしたち家族のケーキ。
ねーねー、なかなかいいと思いません?
もちろんみなさんも、まねっこしていいですよ。

かぼちゃプリン

胡桃堂喫茶店で過ごす時間と胡桃堂のかぼちゃプリンが好きです。
スタッフである大畑さんの「どなたでもご寄稿いただけますので。」という文章に誘われ、書いてみることにしました。

特集・睦月篇(一月)[令和五年] 記事一覧