胡桃堂喫茶店

特集・文月篇「胡桃堂に来た」と感じるとき

テーブルの光と影をみつめて

ぴぷおまめ

お店の前をとおる
反対側から
なかなか青にならない信号の向こうに
車の川のような流れを
またいで
近くてとおく
ともしびがもれた部屋の中
胡桃堂のスタッフが
働く姿
優しくあたたかい気持ちでとおりすぎていく

扉のあまり触らないような
素材の扉
懐かしい素材の扉
そっとあける

開いた先に
見覚えのある
ホッとするあかりを照らし
いらっしゃいませと
迎えてくれる

おおきな木のテーブル

きっと波動をあげそうな
クラッシック

わたしはきっと

ドイツか
古い日本の
古き良い
素敵な空間に足を踏み入れたんだと
精神がスッと
芯がとおる

お盆をもって階段をいきいきしている
動きと
コーヒーを淹れる人の動き

同じ流れにのせてくれる

コーヒーたのむ
蜂蜜レモンソーダーたのむ

布のコースターに
電球のあたたかい
灯火を
机にそっと
影か光かわからないように
うつしだす

 

わたしはそれを
写真撮るのがすきで
とってしまう

かけてはいけない
かけたらなにか
ものたりない

人の存在みたいだな
光も影もなく
そこに
うつるものが
きれいなんだよね

楽しみのひととき
飲み物とそんな時間がそこにいくと
ある

ぴぷおまめ

心のままいきてます

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