胡桃堂喫茶店

特集・師走[2021年下半期 総集篇]

喫茶店で働くのってすごいこと

カエサザル進藤

店舗で働いたことがない僕にとって、この「特集」で見ることができるスタッフ目線の感じ方や想いはとても新鮮で、感受性を深めてくれるようでした。

庭野七夢さんの「あの場所となり、あの人となり。」では、お客さんの姿を見ることによって、お店としての態度を見つめ直すということが書いてありました。

常に変わり続けている「人」っていう存在と、ずっとそこにはあるけど決して留まっているわけではない「お店」という存在。この両者の複雑な関係をあるがままに捉えているのに軽やかな感じがして、お客さんをお迎えするというのはそういうことなのか・・と感じ入りました。

胡桃堂のスタッフが全員が庭野さんのように感じているわけではないと思いますが、そういう感じ方がお店を作ってるんだなあとじんわり思います。

柏岡紗季さんの「お会計のレシピ」では、スタッフの自意識がお店の顔になってはいけないのではないだろうか、という問いを知ることができました。現場の感覚は、行ったり来たり、葛藤の連続なんだろうなあ。

この葛藤をぶった切るような(?)影山さんの「お冷」における赤裸々な告白には「そこまで言っちゃっていいの!?」と思わず笑ってしまいます。それと同時に「やはりこういうことは店主が率先して言わなければ!さすがだ!」と感心しきりでもありました。座談会では他の二人も同じように感じていることが告白されていて、喫茶店の時間ってとても濃密だ!と改めて感じました。

1月からの「シーズン2」でも、僕の知らないこうした機微を知ることができると思うと、楽しみでなりません。

カエサザル進藤(カエサザルしんどう)

カタカナ+苗字っていうペンネームをみんな持ってて、ちょっとうらやましくなりました。だけどみんなの漢字部分は、苗字じゃなくて駅名だったことに気がつきました。そしてカタカナ部分は食品名でした。気がついたんだけど、この名前が気に入ってしまったので、そのまま使ってみることにしました。