胡桃堂喫茶店

胡桃堂書店の読書会第十回
 ~日本の美を読む⑤~
和辻哲郎『風土』を読む

2018年7月10日更新

 
みなさま
どうもこんばんは。
胡桃堂喫茶店、書店担当の今田です。
  
月に一度
胡桃堂喫茶店 2Fスペースを使いまして
読書会を開催しています。
  
偶数月は店主・影山が
奇数月は書店担当・今田が
進行役を務めます。
  
それぞれ
ひとまず6回をひと単位として
テーマを設定することにしました。
   
影山は「ミヒャエル・エンデを読む」。
今田は「日本の美を読む」。
  
7月23日(月)の第十回
〜日本の美を読む⑤〜では
和辻哲郎の『風土』を読んでいきたいと思います。
  
 

前回は柳宗悦を中心に展開された
民藝運動の変遷を追いました。
 
1926年に柳らが発表した
『日本民藝美術館設立趣意書』には…
 
「自然から産みなされた健康な素朴な活々した美を求めるなら、
民藝(Folk Art )の世界に来ねばならぬ。
私達は長らく美の本流がそこを貫いているのを見守って来た。」
 
「民藝の美には自然の美が活き国民の生命が映える。」
 
などという一説がありました。
 
その後の柳の著作においても
「自然」「土地」という言葉は頻出し、   
その土地土地の自然というのは
民藝運動における「美」と密接な関係にあったことが伺えます。
  
   
時を同じくして 
柳と同い年の哲学者・和辻哲郎は
渡欧の後、1935年『風土』を発表します。
(1928年から京都帝大にて一連の講義を行い
 後にまとめて出版しています)
 
人間は一般的に「過去」を担うのみではなく
特殊な「風土的過去」を背負っている。
風土は往々誤解されるように人間の外にある自然ではなくて、
たとえば、その土地に特有な寒さに耐え得べく
独特の様式に家を作る習慣というように、
その民族の精神構造のうちにきざまれて具現しているものである。
    
人間の外にある自然でなく、
人間の内なる自然。
 
これはどのように現代を生きる我々の美意識に
作用しているのでしょうか。
  
・和辻哲郎がなぜ『風土』を書くに至ったのか。
・和辻哲郎は「美」についてどう考えていたのか。

などなどふまえ

みなさんが読んでどう感じたのか
お話できたらと思います!
  
 

日時  :2017年7月23日(月)19:30~21:30
場所  :胡桃堂喫茶店
参加費 :1,000円(ワンドリンク込み)
進行役 :今田 順(胡桃堂書店)
課題図書:和辻哲郎『風土-人間学的考察-』
     https://goo.gl/oBFCuF
      
     本に少しでも目を通していただくことを
     お願いしております。
     (できれば全文読んでいただけたらと!)      
定員  :20名
お申込み:042-401-0433[11:00-21:00]
     info@kurumido2017.jp
     いずれも胡桃堂喫茶店につながります

 
すでに店頭やお電話/メールで
お申込みいただきました方々は
再度のお申込み、いただかなくても大丈夫です。
 
  
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第一回  10/13(金) エンデ『モモ』
第二回  11/15(水) 岡倉覚三『茶の本』
第三回  12/15(金) エンデ『はてしない物語』
第四回  1/10(水) 夏目漱石『草枕』
第五回  2/19(月) エンデ・河邑『エンデの遺言』
第六回  3/12(月) 谷崎潤一郎『陰翳礼讃』
第七回  4/23(月) エンデ『魔法の学校』
第八回  5/21(月) 柳宗悦『民藝四十年』
第九回  6/25(月) エンデなど『オリーブの森で語りあう』
第十回  7/23(月) 和辻哲郎『風土』
第十一回 8/27(月) エンデ『自由の牢獄』
第十二回 未定