2019年3月5日更新
みなさま
どうもこんばんは。
胡桃堂喫茶店、書店担当の今田です。
2018年、
月に一度
胡桃堂喫茶店 2Fスペースを使いまして
読書会を開催しておりました。
奇数月は書店担当・今田が
「日本の美を読む」をテーマに開催してまいりましたが、
ありがたいことに
読書会に参加してくださった方から
「読書会終わらせないでください!」
「こんな人物を取り上げたい!!」
とのお声をいただきました。
ということで
「続・胡桃堂書店の読書会」と称して
2019年は3回(2月、3月、4月)に限って
開催することにいたしました。
また、今回から
今田が案内を行うというよりも、
これまで読書会に参加してくださった方に
先導役をお願いしまして
自分はむしろ聞き役として参加させていただくことに。
第2回の先導役は
井上隆行さんです。
井上さんから
以下のメッセージをいただいております。
===
柳田国男は、学生の時の図書館で手に取ったのが始めで、
それから少しずつ本を集めて愛読してきました。
民俗学の創始者で、日本の故事伝承について
あらゆる方面に渡り書いた人ですが、
知識だけでなくその語り口も、
想像力と分析が交互に現れるような
折り合い深い特色があります。
「遠野物語」は、柳田の代表作のひとつで、
河童や座敷わらしといった
誰もが知るようになった山の妖怪を、
遠野の村人たちの言い伝えから世に紹介した作品です。
日本の美シリーズの続編として、
説話の魅力について考えてみたいと思います。
===
そうなのです。
井上さんが書いてくださったように
説話の語り口
とりわけ柳田國男の語り口には
想像力と分析が交互に現れる知性を感じます。
科学的に根拠のないものは
考慮に入れず、はなから考えない。
現代、そうした態度をよく見かけたりしますが
なんだか引っかかるところがあります。
そうしたとき
柳田國男の文章に何かヒントがあるような思いが
ずっとありました。
柳田國男は『遠野物語』の序文にて
他の一文とは明らかに熱量の異なる語調で
こう語っています。
”願わくはこれを語りて平地人を戦慄せしめよ”
119年前に柳田が書いた文章は
現代を生きる私たちに
どういう響きを残しているのか。
井上さんの先導のもと
みんなで味わってゆきたいと思います。
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▼
日時 :2019年3月18日(月)19:30~21:30
場所 :胡桃堂喫茶店
参加費 :1,500円(ワンドリンク込み)
案内役 :井上隆行さん
課題図書:柳田國男『遠野物語』
※完読は求めませんが、
なるべく読んで来てくださったほうが
より豊かな時間になることは間違いないです。
定員 :20名
お申込み:042-401-0433[11:00-21:00]
info@kurumido2017.jp
いずれも胡桃堂喫茶店につながります
すでに店頭やお電話/メールで
お申込みいただきました方々は
再度のお申込み、いただかなくても大丈夫です。
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<ご参考>
これまで「日本の美を読む」読書会にて扱ってきた著作
岡倉覚三『茶の本』
夏目漱石『草枕』
谷崎潤一郎『陰翳礼讃』
柳宗悦『民藝四十年』
和辻哲郎『風土』
岡本太郎『日本の伝統』
『沖縄文化論』
鈴木大拙『東洋的な見方』