胡桃堂喫茶店

特集・霜月篇[令和七年]共に暮らす

家を出て彼と暮らす娘へ

齋藤るる

先日、娘が急に彼と暮らすと報告して来ました。
私は、娘からは彼氏がいることさえ聞かされていなかったので、突然のことで驚きました。
それに、少し寂しい気持ちもありました。
しかし、それよりも小さな大事なことに気づきました。

娘が、
「お母さん。私が彼と暮らしたら、お母さん、
私と彼の家に、しょっちゅう来ちゃうよね?」と言うのです。

私は娘から図々しく節操のないおばさんだと思われているのかと感じ、少しショックに思いましたが、
それよりも、大事なことが娘に伝わっていなかったことに気づいたのでした。
私は娘に言いました。

「あのね、年寄りは若い者の家におしかけたりしないものなのよ。」

「え?そうなの?」

「そうよ。
行くのは、若い者が年寄りの家に行くの。
お正月と、お彼岸と、お盆に挨拶に行くのよ。
あ、お雛祭りのときは、年寄りを招待するけどね。」
これに細かい工夫もいろいろあるけど、それはまた追々話題に出たときに娘に話すとして、、。

これは昔からのやり方だけれど、経験してみると、このやり方は良いなあと、つくづく感じたことでした。
これから年寄り夫婦になる立場を想像しても、いいなあと想います。

よい点としては、行く日が決まっているので、
互いの暮らしを尊重できる。
ストレスが少ない。
互いの成長を感じられる。
思い出が共有できる。
人生、じゅんぐりなんだな、ってわかる。
長女家族、次女家族が実家で毎年会うことになるから、
愛が続いて広がる。
本当に、いいことづくめだなあ、と想います。

ただ、うちは、アパート暮らしだから狭すぎるので、その点だけ工夫が必要かしら、と私は想います。

結論。
お母さんは、おしかけたりしないので、安心して彼と暮らしを作ってくださいね。

お母さんより

齋藤るる

西国分寺在住。好きなメニューはクルミドティーと赤米定食。優しい夫と、爬虫類好きな長女、アーティストを目指す次女との四人暮らし。困ったことを解決するのが好き。モットーは「愉快にたのしく努力する」。


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