胡桃堂喫茶店

特集・霜月篇[令和五年]喫茶店での出会い

胡桃堂喫茶店との出会い

カエサザル進藤

僕が胡桃堂喫茶店の建物に初めて入ったのは、開店の年の1月でした。まだ内装も何もなく、壁や床さえもむき出しのままの、がらんとした空間でした。

初めて入ったその時が、だけど「胡桃堂喫茶店と出会った日だ」とは思えない。

「出会ってしまった」という慣用表現があります。心を掴まれてしまったという意味だと思っています。僕が胡桃堂に出会ってしまったのは、ホームページを作り始めたときなんだと思います。

お店ってなんだろう? って、ときどき考えます。

スタッフの皆さんがいて、メニューがあって、建物があって、お客さんがいて、もちろん影山さんがいて、そうした色々なものをすべてひっくるめて胡桃堂だと思っている。

そういう「もんわり」とした形のないものとの出会いは、相手を深く知ろうと思ったときに訪れるのかもしれない。

カエサザル進藤(カエサザルしんどう)

カタカナ+苗字っていうペンネームをみんな持ってて、ちょっとうらやましくなりました。だけどみんなの漢字部分は、苗字じゃなくて駅名だったことに気がつきました。そしてカタカナ部分は食品名でした。気がついたんだけど、この名前が気に入ってしまったので、そのまま使ってみることにしました。