私は映画が大好きだ。
古い作品をたくさん観てもいない。年間で観る本数も大してない。
例えば音楽で言ったら星野源が一番好きだけど、星野源を一番よく聴いてるわけじゃない。
ライブにもほぼ行かないしファンクラブ(YELLOW MAGAZINE)にも入ってない。(お金を落としてないことについては誇れないが)
・
じゃあ大好きの根拠は何なのかといったら、
そりゃあ、大好きと断言できる熱量にある。
映画のどこに感動するかというと色々ある。
ストーリーに、感情移入した主人公に、込められたエールに涙することもある。
でも近年とくに打ちのめされるのは、
いったいどうやったらこんなものを形にできるのか
俳優がいて、脚本があり、ロケーションがあり衣装や美術があり、計画があり雑務があり、カメラとマイクで切り取ったものを、編集して脚色して、アイデアもテクニックもコミュニケーションも何百人のそれを総動員して、全てを一つの映画作品に落とし込む、
お金がかかっているだけでは説明がつかない、途方もないスタッフクレジットの総体を見たとき、
なんて素晴らしい仕事なんだと、奇跡のように感じることがある。
運任せではない、
多くの人の努力によって
創り出すことのできる奇跡が、映画にはある。