昔、タバコを吸っていた頃、喉が弱かった僕は、何かを飲みながらでないと喫煙ができなかった。
すぐに喉が痛くなってしまうので、喉を潤しながらタバコを吸っていたのだ。
水、ジュース、お茶、カルピス、色々試したけど、コーヒーがダントツに合う。
甘い缶コーヒーなんかもすごく良いし、本格的な喫茶店で出されるものも抜群だ。
とにかく、喫煙とコーヒーはセットだった。タバコが吸いたいなあと思ったら、コーヒーを探すのだ。
・・・・・。
昔のことを思い出しながらこう書いていて、そういえば・・・と思った。
僕はそのために、いつも缶コーヒーを手に持っていた。タバコをいつでも吸えるように、飲みさしのコーヒーを持っていた。半日とかをかけて、ゆっくりとコーヒーを飲み干すのであった。
大学の授業中も机の上には缶コーヒーがあった。ちょっと喉が渇いてコーヒーを飲もうと思うが、後でタバコを吸いたくなったときのために、ほんのちょっとだけ飲んで取っておこうと考えた。
そんな風に、僕の生活にはいつもコーヒーが側にあった。・・実はタバコと過ごす時間よりもはるかに長く、コーヒーと過ごしていた。
タバコのためにと思って買ったコーヒーは、よく考えてみると、ずっと横にあって、その上に様々な景色が広がっていたのであった。
僕のコーヒーのお供は生活だ。