胡桃堂喫茶店に初めて来たときのことを覚えている。
階段を上りながら胸を高鳴らせたと同時に
オレンジの窓のあまりのオレンジさに
ぎょっとしたことを覚えている。
「胡桃堂喫茶店」という名前だって
店名が決まったと知らされたときは、
(じつは)なんて変な名前なんだ!と思った。
声に出すときのリズムがわからなかった。
今となっては、
これ以外考えようがないという確信に変わり
愛着で包まれている。
店主の影山や、お店を作ってくださった井川啓央さんの
先見の明を感じずにはいられない。
・
オレンジの窓は
西日を受けると
強力なオレンジ光線をフロアに照射する。
あまりに強いので、
減光フィルムを貼れないかと
最近のミーティングでも話していたところだ。
(たしかに貼りたいと思う)
席によって、シチュエーションによっては
迷惑をかけてしまっているお客さまがいるかもしれないが、
私にはいい思い出がある。
階段を上がってすぐの6名がけのテーブルに向かい合って
あの人と話していたときも
あの人と話したときも
相手の顔がオレンジに照らされていった時間が
忘れられない時として刻まれている。
夕日が差し込もうとも関係なく
それは大切な時間だったのだが、
ずっと胸にしまっておけるのは
あの色が教えてくれたおかげだ。
みなさんのなかにも
光に彩られた思い出があったら嬉しいなと思います。
もしあれば、ぜひ教えてください。
どなたでもご寄稿いただけますので。