かれこれ3年近く前の私の日記。
今は12歳になった長男が9歳だった頃の記録。
懐かしい。水にまつわる長男の不可解な一言。
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昨日は長男(9歳)と2人で夏休み。貴重。
長男、この日を前々から楽しみにしていた様子。
さてどこへ行くか。
日帰りで時間は限られているものの、こんな時でないと行かれない、
あわよくば大人になってもふと思い出してくれるような場所。
そして、私にとっても魅力的な場所を選びたい。
そうだ、
・日原鍾乳洞 とか、
・檜原村の滝の数々
なんてどうだろう。
冷気やマイナスイオンで爽快さを味わい、親子共々癒されるのだ!
ところが、長男の「いや、行くのは東大和市民プールだ」の単調な一言と共に、
私の目論見は一瞬にして全て却下。
東大和市民プール...。
昨日もおとといも、じぃじばあばと行ってるじゃないか。
3日連続かい。
「いや、水曜はママとで、木曜は家族全員で行きたい。金曜は、じいじとばあばと行く約束してる」
おお、週5か。
ちなみに私たち、東大和市民ではない。
2人で、ぷかりぷかりと流れるプールに身を任せていると、不意に彼が質問してきた。
「ねえ、ママは、オレが溺れたら助ける?」
は?どういう愚問じゃ。そりゃあもちろんですとも。
「ママはさあ、何となく助けない気がするんだよね。」
「パパやじぃじばあばは助けると思うけど、ママだけは助けてくれないと思う。
『あ、溺れた』って言うだけでさ。」
え...溺れたって言うだけって…私にどんなイメージ持っているんだ、彼は。
プールは、12:45になったら出ようと一方的に伝えられ、
着替えたら自販機の前で待ち合わせね、と添えられる。
了解。
何となく心配で、急いで着替えを終えて女性更衣室を出ると、
自販機の前で、すっとクールに立って待つ長男がいた。
余裕な面持ち。
ランチは、隣接するイトーヨーカドーのフードコートで。
長男は、昨日から食べると決めていたという塩チャーシュー麺と大判焼き。
私は、ケンタッキーのポテトとチキン。
「欲しい!」の一言でポテトの大半は長男のお腹へ。
直後、「ご飯、足りる?」と気にかけられ、ポテトが数本戻ってきた。
帰宅し、彼は40分ほどYouTubeを見る。
その間に私は洗濯を済ませ、夕方は、彼が最近習い始めた陸上教室に車で出発。
市民プールからの陸上競技場。
陸上に熱を入れている彼は、一生懸命楽しそうに走る。
両生類だな、君は。
そういえば先日、久々に一緒に入ったお風呂で、
君は陸上が好きだよね。何が楽しいの?
走って息が苦しくなるのは辛かったりしないの?
と聞いたことを思い出した。
「そりゃあ苦しいよ。だけどさ、それは全員なることじゃん。
コーチだって、あのボルトだって息は切れるんだよ。
だから、そんなことは気にしないでやってるよ。」
しゃかしゃかしゃかとシャンプーしながら軽く回答された。
溺れたら助けたいとは思うけれども、こうやって1日のことを淡々と綴ってみると、
私では、もう助けられないかもしれないなあと、なんとなく思ったりもする。
いつの間にか、少し、たくましい。