胡桃堂喫茶店

お手紙コーヒー、やってみて感じていること。

2023年7月23日更新

お手紙コーヒーを始めてみて、約3か月がたちました。
最初は、スタッフの数名分本当にちらほらと置いてあるだけのスタートとなりましたが…気づけば棚の升目が埋まる状態になり、お手紙を受け取る方もいて、(特段積極的に広報活動をしているわけでもないのですが)自然と気にかけてくださっている様子でとても嬉しいです。
それもこれも、おとなりのクルミドコーヒーでこの「お手紙コーヒー」をスタートさせたのが始まりでした。
お手紙を使った何かをしたいと思いをあたためていたスタッフが発起人となり、「恩おくりコーヒー」のスピリットを受け継ぎ「お手紙コーヒー」として2020年の11月に店頭スタートいたしました。

そして2023年、胡桃堂喫茶店では4月から開始。
「まだ見ぬ誰かにコーヒーを贈る」その仕組みはもちろん既存ではありますが、まだまだ日本には定着していないようなこの仕組み。
「まだ見ぬ誰かに思いを馳せることって日常生活であまり無い…ですよね。
もちろん身近な人間関係の中では「今日〇〇さん元気なさそうだな」とか「〇〇さん、これ喜びそう!」など、思いを馳せるシーンはあります。
ですが、全く知らない人にとなるとなかなか…。
限られた情報の中でその人のことを勝手に決めつけてしまう…なんてこともよくあること。
一瞬でも、「もしかしたら〇〇かも?」と少し思いを馳せることでちょっとだけ心に隙間が生まれるような気がするのです。
日常生活でとっても大事なことでもあるのかなと思っています。
ちょっとだけ誰かに思いを馳せる余白、
ちょっとだけ誰かに対する想像力を働かせてみる、
そんな時間を胡桃堂でも過ごしてもらえたら嬉しいなと思い、始めました。

前置きが長くなりましたが、始めてみて面白いなと思っていることがあります。
贈り手、受け取り手、それぞれのリアクションがクルミドコーヒーとはまた違うような…(ぼんやりとした表現になってしまうのですが)
でも確実に何か胡桃堂ならではの空気感みたいなのをまとっているような気がするのです。
(もちろん、どちらが良い/悪いではなく、違っていて面白いというニュアンスです)
贈られた1枚のお手紙(はがき)にかける熱量みたいなものが、はがきから伝わって来ますし、それを受け取り手の方がそのボールをしっかり受け止めて、同じくらいの熱量で返すというキャッチボールが生まれています。
(文章がびっしりで一面黒い!みたいな感じです。)
もちろん一行さらりと書く、みたいなのもわびさびを感じますし、そういうお手紙もあったら素敵だなと思います。
これもどちらが良い悪いのお話ではないのです(伝われ~)

何が言いたいかというと、この「お手紙コーヒー」のスピリットみたいなものをお客様がしっかりと受け取ってくださっていることが、純粋に、凄く嬉しいということです。本当にありがとうございます。

これからも、末永く続けていけたらなと思っています。
ぜひ、お気軽にお手紙コーヒーの棚をご覧になってみてください。
そしてちょっと今日は贈ってみようかな!という方も大歓迎です。
いつかきっと、誰かに届いて、あなた宛ての手紙になって戻ってきます。

ご利用方法が少しわかりにくいという方もいらっしゃると思うので、ぜひお気軽にスタッフまでお声がけくださいませ。

それでは、暑い日が続きますので、どうぞ皆さまご自愛くださいませ。
(北村)