こんにちは、胡桃堂喫茶店の吉田です。
「またいつか胡桃堂で映画上映ができたらいいなぁ」
その思いがついに実現することになりました。
今回は映画監督の波田野州平さんをお招きして、波田野監督の作品『旅のあとの記録』『影の由来』『内部』を上映いたします。映画の合間に、映画批評家の寺本郁夫さんとのトークイベントも開催します。

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＜ 寺本郁夫さんより ＞
映画における風景って何だろう？って思います。波田野州平さんの映画を見ると、そんな問いに立ち返りたくなります。

大戦時の秘められた物語や特攻隊員の手記、内省的な旅行記。それらがすべて架空の物語として、ナレーションやモノローグで語られます。テキストとして読んでもそこからは濃密な物語が伝わってくる。けれど、それら物語と結ばれて映し出される風景は、映画としての圧倒的な表現力を持っています。それ自体言葉を発するような風景の力を、映画が発見していく。波田野さんは、そんな映画を作ります。

波田野さんの『私はおぼえている』という映画は、2022年にインドネシアの国際ドキュメンタリー映画祭でグランプリを受賞しました。鳥取の10人の古老たちの一人語りをひたすら見据えた映画です。しかし、その生々しい声と仕種に彼らの生きた土地の風景が重ね合わされるとき、彼らの物語は見る者すべてを捉える普遍的な力を持つことになる。真にローカルなものが真にグローバルな価値を持つことを証しだてる風景の力、映画の力の満ちる映画だと言えるでしょう。

今回は、波田野さんの短篇映画三作を波田野さんと寺本のトークとともに上映いたします。波田野映画の魅力に触れて頂ければと思います。

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日時：2023年6月11日（日）　
　　　19:30〜21:30／開場 19:20
場所：胡桃堂喫茶店（JR・西武線 国分寺駅 徒歩 7分）
　　　※西国分寺のクルミドコーヒーではありませんのでご注意ください。
上映作品：『旅のあとの記録』『影の由来』『内部』
参加費：2,000円（ワンドリンク付）
定員：25名
お申込み：クルミド百貨店よりお申し込みください。
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＜作品概要＞

『旅のあとの記録』
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(2018/日本/16分/フルHD/カラー/16:9/ステレオ)
古道具屋にあった撮影者不明の大量のポジフィルムから、匿名の彼らがたどった旅程を想像し、そこから「写真」について「記録」について思い巡らしたシネ・エッセイ。
https://vimeo.com/409674183

『影の由来』（英語字幕付）
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(2017/日本/27分/フルHD/カラー/16:9/ステレオ)
東京ドキュメンタリー映画祭 2018 短編部門グランプリ
散歩の途中で道を訪ねた老人が突然語り始めた特攻隊時代の思い出。その体験を基に、手記だけを残して戦死した夫に、届かない手紙を書く妻という物語を創作。遺棄された写真や手紙を使い、ある町の記憶を描いた映画詩。
https://vimeo.com/409764607

『内部』
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(2014-2019/日本/21分/HD/カラー/16:9/ステレオ)
太平洋戦争末期、長野県松代に建設予定だった日本軍最高統帥機関、大本営。今も残るその地下壕を訪れて現地調査を行い、住民への聞き取りをもとに少女の恋と親子の別離の物語を創作し、2014年まつしろ現代美術フェスティバルにて『群声地』として発表。そこに追加撮影と再編集をし、『内部』と改題して2019年に新作として発表。
https://vimeo.com/409687766

＜出演者紹介＞

波田野州平（はたの しゅうへい）
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映画作家。
1980年鳥取県生まれ、東京都在住。多摩美術大学映像演劇学科卒業。
主な作品に『TRAIL 』（2012・ユーロスペース）、『影の由来』（2017・東京ドキュメンタリー映画祭2018 グランプリ）、『私はおぼえている』（2021・ジョグジャカルタ国際ドキュメンタリー映画祭2022 グランプリ）がある。

寺本郁夫（てらもと いくお）
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映画批評家。80年代の季刊『リュミエール』に映画批評を発表。以来、TOWER RECORDSの『intoxicate』、『映画芸術』、劇場用パンフレット等に映画批評を寄稿。映画の批評とはその映画の独自性を発見すること、および、その批評を通して映画とは何かを発見することと信じる映画原理主義者。さらに、映画批評は単に映画を発見するのみでなく、映画を表す言葉を発見しなければならないと信じる批評原理主義者。

 

●キャンセルについて
キャンセルは、前日の6月10日（土）19:00までとさせていただきます。それ以降のキャンセルにつきましては ご返金しかねますのでご了承くださいませ。

●お申し込み方法について
お申し込みページのご案内の中に「送料」の表記がございますが、特にチケットなどをお送りすることはありません。

みなさまのご参加、お待ちしております。