胡桃堂喫茶店

価格改定のお知らせ(12月2日~)

2022年12月2日更新

どうもこんにちは。店主の影山です。
こうしたニュースや案内、もう見飽きましたよね。
ほんとイヤになっちゃいます。

と言いながら
胡桃堂喫茶店でも、12月2日より
一部メニューの価格を見直させていただきます。

例を挙げますと
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・胡桃堂ブレンド    750円→780円
・美唄ぐるみのタルト  650円→750円
・赤米くるみカレー   980円→1,100円
(いずれも税込価格)

最大でも120円(赤米くるみカレー)
他のほとんどは20~50円ほどですが
それでも小さくはありませんよね。

カフェ/喫茶店という商売は難しいです。
回転が悪く、客単価は低い(他の飲食業態と比べて、ですね)。
利益を出せる可能性があるとすれば、人件費・家賃・初期投資の回収を中心とした固定費を下げることですが、胡桃堂喫茶店のそれらは小さくありません。

…と申しますか、人件費率はとっても高くて、その数値を聞かれたらみなさんきっとびっくりされるだろうと思います。
でも、それには理由もあります。
それは、「できるだけお金で解決せずに、自分たちでつくる」ことを大切にしようとしてきたからです。

出汁は毎日お店で引きますし、味噌もつくります。あんこも炊きます。お米や野菜やハーブもつくります。ですので実は、原価率はとても低いです。
製本もします。机や棚もつくります。さすがに電気や熱源をつくるには至っていませんけど、来るときが来たら、やるかもしれません。
だから、人件費率が高いことはむしろ誇りで、目指すは人件費率80%のお店!って考えていた時期もありました。

ですが、お店をやるのに一番高くつくのが人件費であることも事実だろうと思います。

大半の仕事は機械にやらせた方が安くつくでしょう(初期投資はかかるにしても)。
社会保険料や労働保険料は、会社負担分も含めて上がり続けています。
そして、お給料が消費税の課税支払にならないばっかりに、年間の納税額が驚くほど大きくなります(この話には、今回はあまり深入りしませんが)。

じゃあ、もうだしパックを使おうか。くるみを殻から割って使うとか、もうやめよう。よもぎ餅はよもぎパウダーを使えばいいでしょう。コーヒーは手淹れじゃなくてコーヒーマシーンにしよう。お金の力学に引っ張られていけば、自然とそうなります。
ぼくらもそういう選択をしなきゃいけない時が、もう目の前に訪れつつあるのかもしれないとも思っています。

何せこの夏からは、社員のみんなの給与を一部減額させてもらっています。元から、大した額を支払えていなかったのに。ぼく自身はここ数年、1円も報酬を受け取っていません。
やせ我慢といえばやせ我慢です。

時間と手間ひまをかけてやったからって、コーヒーが劇的に美味しくなるわけではありません。むしろ機械の方が、安定していいクオリティのコーヒーを出せるかもしれない。しかもそれで安くなるのであれば、お客さんはその方がいいと言うかもしれない。

でも、ぼくらは飲食ビジネスである以前に、来る人のなぐさめや励ましになりたいと思って、お店をやっています。
寒かったでしょ。つらかったよね。もう大丈夫。よくなるよ、きっと。
そういう思いを届けるように、飲み物を出して、あたたかいごはんを出したい。
寿司が新幹線に乗って運ばれてくるお店では、決して味わえない心地のようなものを、胡桃堂喫茶店で。
人を元気で健やかにできるのは、やっぱり人なんだろうと信じていますから。

かと言って、ゼロイチではないことも理解をしているつもりです。
「時間と手間ひまをかける」という美辞の陰で、誰も幸せにしない非効率が存在しているかもしれない。お客さんによろこんでもらいながら、お店もきちんと対価を受け取れるような努力を十分にできていないかもしれない。

どこのお店も会社もやっているであろう、そうした努力も怠らず、一方で、ぼくらにしかできない仕事も突き詰めながら。
その値段を支払っても、よかった、美味しかった、楽しかったと言ってもらえるようなお店にできるよう、スタッフ一同、精進してまいります。

どうかご理解いただけますと幸いです。

影山知明
https://twitter.com/tkage