胡桃堂喫茶店

[10.27]胡桃堂書店 朝のもちよりブックス #13 
『パパ・ユーア クレイジー』
読むことを生きる文学について

2019年10月16日更新



どうもこんにちは。
胡桃堂喫茶店・書店担当の今田です。
 
月に一度開いております
「胡桃堂書店 朝のもちよりブックス」
 
■      
胡桃堂書店では棚づくりの一部を
「もちよりブックス」と呼んでおります。 
これは本屋さんの本棚を
まちのみんなで本を持ち寄ってつくってみませんか?
というものです。
 
それぞれの自宅の本棚に並ぶ本。
とっておきたいもの
その背中だけでも眺めていたいもの
折に触れて読み返す本…
いろんな種類の本があると思うのですが
それらの中に
「次の人に読み継いでもらいたいと思う本」
ありませんか?
 
自分は読み終えたけれど、大事な本。
でも、自分が読み返すことはきっともうなく
興味を持ってくれる人がいるのなら
その次の人へと託してもいいと思う本。
 
そうした本をお預かりします。
値段も、決めていただいて結構です。
   
次の読み手とうまく巡り合えたなら
そのお代の半分近くを
お戻しさせていただきます。
 
そういう仕組みに
参加してみたいという方
いらっしゃいませんか?
 
ありがたいことに、
これまで80人ほどの方が本を預けてくださり、
胡桃堂書店の棚に思いのこもった本が
だいぶ増えてきました。
  

この「朝のもちよりブックス」では
毎回、冒頭に案内役をお招きして
本にまつわるテーマでお話いただいております。
 
今回のゲストは
石躍凌摩(いしやく・りょうま)さんです。
 
石躍さんとの出会いは 
雪柳が花盛りの頃。
朝一、スーツケースを転がした青年が来店し
お茶をした後、レジにシンボルスカの詩集を持ってきた。
  
「シンボルスカが好きな人はみんな友達」
という強い思い込みをしている私は思わず話しかけた。 
 
すると、何やら青年は自分で本をつくっているという。
その場で見せてくれた自作の本は
「微花」という美しい佇まいの本だった。
http://kasuka.base.ec/
 
あ、見返しがちょうど雪柳ですね!
なんて言いながらページをめくると、
こう書いてあった。
  
 雑草という名の草はない。すべての草には名前がある。とは、昭和天皇の言葉だった。わからないではなかった。けれど待たれた、それにつづく言葉はとうとうなかった。わかりきれず、つれて雑草と呼べない名ざせない植物は、いっそう遠くに咲いた。どうすればいい。いたたまれなくて、かわる名を考えた。微かに咲く花だから微花(かすか)なんてよいかもしれない。そう名づけてから、名ざせないものを微花とひとり呼びつづけた。そんな日日もしばらくつもってふいにさとった。微かな花をかすかにかんじるのは、己の不感症に過ぎないと。雑草雑草とけなしつづけるけれど、雑なのはまぎれもなくこの自分だと。草花の総称の名をいくら変えたって変わらない、ゆゆしい距りがあると。草花そのものでなく、この距りにこそ名がいると。それならばこの名こそ、微花だと。
 距りは、咲いている。(後略)
 
すっかり気持ちをつかまれてしまい、
また別の機会にもお会いして、 
「もちよりブックス」のゲストの依頼を行った。
   
『微花』について話してくれるのかなと思いながら
「テーマはなんでもいいですよ」とお伝えしたところ
「『パパ・ユーア クレイジー』っていう小説があるんですよ。伊丹十三が訳しているんですけど。それは『微花』にも自分にもすごく大きな影響を与えていて」とそっと力強く応えてくれた。
  
石躍さんがつけた副題の名前は
「読むことを生きる文学について」
   
どんなお話になるか、今から楽しみです。
  
 
|概要|
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胡桃堂書店 朝のもちよりブックス #13
『パパ・ユーア クレイジー』 読むことを生きる文学について
  
日時:2019年10月27日(日)9:00~10:45
場所:胡桃堂喫茶店
参加費:500円(ワンドリンク込み)
    *高校生以下、無料!
お申込み:info@kurumido2017.jp/ 042-401-0433

第一部 9:00-10:00
話し手:石躍凌摩さん
   
案内役 プロフィール
石躍凌摩(いしやく・りょうま)さん
1993年、大阪生れ。2015年4月23日、季刊の植物図鑑「微花」を創刊し、四季六冊を刊行した後、一時休刊。そうしてこの春、あらたに写真絵本として復刊。植物や本にまつわる展示、イベント、ワークショップなども執り行う。
 
扱う本
ウィリアム サローヤン・著 伊丹十三・訳
『パパ・ユーア クレイジー』

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第二部 10:00~10:45
「本のもちよりタイム」
 ・「胡桃堂書店のもちよりブックス」のご紹介
 ・みなさんが持って来てくださった本のご紹介
 ・本へのスリップ書き
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|本を出品していただくにあたり|
本を出品していただくには
いくつか条件があります。

ですので実際に出品するかどうかは
その話を聞いた上でということに
なるかと思うのですが
それでも見込みで、出品候補の本
お持ちいただけるようでしたら是非。
  
出品そのものは考えていなくても
本が好き、とか
日曜朝ヒマ、とか
そういう方も是非。
 
基本、お茶でもしながら~という
ゆるやかな会ですので
どちらさまもどうぞお気軽に。
 
みなさまのご参加
お待ちしております◎
 
|この先の予定|
11月23日(日)9:00-
テーマ未定

ゲストがいないしっぽりとした夜の会も
開催しております!
10月30日(水)19:30-