胡桃堂喫茶店

『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』

2019年7月30日更新


『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』
 上映会&トークセッション
 小笠原高志(プロデューサー)/今田 順(胡桃堂)

日時:8月11日(日・祝日※山の日)
   (19時開場 21時30分終了)
料金:1500円(ドリンク込み)
定員:30名
予約:予約ページからお申し込みください。
facebookイベントページの参加ボタンだけでは正式な申し込みにはなりません。ご注意下さい。
https://airrsv.net/kurumido2017/calendar/menuDetail/?schdlId=T000D21184

〜タイムスケジュール〜
19:00 開場 受付 ※
19:20 上映開始(約1時間) 
20:30 トークセッション(約1時間)
21:30  終了 ※

※受付とドリンクのお渡しを行います。定時に上映開始できるようにお時間に余裕を持ってお越しください。

※終了後は別会場で懇親会を会費制(Max2000円ほど)でおこないます。懇親会に関しては当日に参加是非は決めていただくようアナウンスをします。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
胡桃堂の吉間です。
この度、胡桃堂喫茶店で映画の上映会を行うことになりました。

『映像歳時記 鳥居をくぐり抜けて風』
ニューヨーク育ちの少女が、日本人の祖父とともに神社を旅する映画です。

「鎮守の杜の風を撮った、まるで温泉のような映画ですよ」

笑顔で語ってくださった映画プロデューサーの小笠原さんは国分寺の名店、麺やガラージ※で出会いました。
日本各地で上映会を行っている小笠原さんと胡桃堂でもやりたいですねと相談をしていることをお店のみんなにはなしたところ、スタッフの今田が「鳥居をくぐり抜けて風」は好きな映画で、ぜひやりたいと言うではないですか。
まさかこんなに身近にファンがいるなんて!

静かで生命力に溢れ、ほっとできてドキッとする。
目に見えないけれど何か感じる。
山の日にのんびり日本の四季、鎮守の杜の風を感じてみませんか?
馬喰町バンドと青葉市子さんの音楽も最高ですよ〜
(吉間)

※麺やガラージは惜しまれつつも今年の2月で閉店しました。


鎮守の杜の風を撮りたい。
 
この映画のテーマは、場所です。
私がこの十数年間訪れてきた鎮守の杜を、
レンズの眼を通して記録し、編集して、筋立てを作りました。
 
鳥居をくぐり抜けると、空気が変わることに気づきます。
鎮守の杜の植物たちの吐息の匂いです。
 
仏教・キリスト教・イスラム教には教典があります。
したがって、これらを信仰する人々は、言葉に影響されたり、救われたりしてきました。
 
では、神社はどうでしょうか。
おはらいとお清めの所作はあります。
しかし、教典がないので、言葉に影響されたり救われたりすることはありません。
けれども、鎮守の杜は、人々の体内においしい空気を運んでいます。
人々は、神社から、言葉の影響ではなく、
身体を清浄にするはたらきを受け入れてきました。
 
ところで、タイトルには、なぜ、歳時記がついているのでしょうか。
 
俳句の季語集である歳時記は、
万葉集・古今集から続いている日本語の季節感を近現代の俳人たちがまとめたもので、
今も、新しい俳句が生まれ続けています。
 
このように、日本語には植物のようにどんどん増えていく性質があり、
それが、古今集のいう、心の種から言の葉が生い繁るということなのかもしれません。
根から幹へ、幹から枝へ、枝から葉へ。
 
神社に教義はありません。
 
しかし、鎮守の杜という場所があります。
 
人々は、山に、岩に、滝に、海に、樹に、稲に、雷に、繭に、太陽に手を合わせてきました。
 
お日様に照らされて、葉はいよいよ繁り、人は、季節の言の葉をつむぎ続けてきました。
 
植物と人は、その場所で、よりあい、結びつき、新しいことの葉を芽吹かせています。
 
なお、この映画はユジク阿佐ヶ谷を拠点として、日本国内外で上映していきます。
DVDとパンフレットを作らず、可能なかぎり製作者と監督が、直接上映会場に赴いて、
質問にお答えする関係を築いていきます。
上映館の暗闇の中で、スクリーンの中の光の湯船にひたって頂きたいです。
 
小笠原高志(プロデューサー)